日々と考えごと。

日々、殴り書き

ガラケー

今日バイトでガラケーを使った。社用携帯ってやつだ。メールを送る用事があって使った。

結論から言うとぜんっぜん文字が打てなくなってた。

初めて携帯電話を手にしたのは小学6年生だったかな。緑色のやつだったな。たしか受験のときの連絡用かなんかに無理やり買われた気がする。個人的には携帯なんていらんわと思ってたから、周りで使ってる人がいると、馬鹿みたいじゃんって思ってたな。ANNの言葉で言うとハスってた。小学生くらいの自分、嫌なやつすぎて笑える。

そこから中学に入って、携帯電話は重要な連絡ツールになってた。部活で大会に出るとき、なんかわけわからない連絡を友達とするとき。当時はワンセグでテレビを携帯で見られた。しかも、自分が持ってたのには録画機能がついてた。Perfumeのシャンデリアハウスを録画してよく学校行くときに見てたな。

昔、どうやってアドレス交換してたんだっけ。赤外線のこともあったし、なんか突然メールが来て知ったなんてこともあったな。なんて言って交換してたんだっけ。いま思えば、LINEを交換するよりもずっとハードルが高いような気がする。それでもちゃんとその波に乗っかれてたってことは、しっかりとその時代の学生をやっていられたんだなあと思う。

思えば、初めて告白したのもされたのもメールだったような気がする。初めての彼女とは全く続かなくて、音速で別れた。ちゃんとしっかり好きだった人なんてそこで終わってるような気がする。その子はもう結婚して子供が2人もいるのはまた別の話。自分はなにやってんだか。ねえ。

そう、悲しいのは昔はすごく早く文字が打てたから、絵文字はどうしようかな、顔文字はどうしようかな、デコメなんか使っちゃおうかななんて悩みながらそれなりにワクワクしながら出来ていたのに、もうそれを忘れてしまったことだ。いまはフリック入力で画面を滑るように感情が文字になっていく。昔のように何度もボタンを押して苦労して文字を出すのに比べて随分と楽になった。でも楽になってしまった分だけ軽くなってしまったんじゃないか。軽くなってしまった分、すんなりと相手に伝えられる。好きも嫌いも、すんなり伝わりすぎて後からじわじわ毒のように苦しめられる。昔も今も同じように相手に伝わるラグがあるけれど、なんとなく重さがちがうような気がする。LINEなんてすぐに返ってきてしまう。あのメールを待つ時間すら今や愛おしいよ。

昔は良かった、なんて言う人を白い目で睨んでしまうことがよくあるけれど。本当に昔は良かったと思ってしまう日が来るとは思わなかった。

でも、何度も何度もボタンを押して、新着メールを問い合わせるほど好きな人なんてもうどこにもいない。

 

思い出すたび、お別れだ。