Kill me Red
DanabluのKill me Redが素晴らしい。
5月の涼しさ、なかなか暗くならない夕暮れ、このオレンジの明るさにぴったりだ。
そもそもDanabluはそういう季節のバンドだなと思っている。
真夏でもなければ真冬でもない。
時間もそう。真夜中でもなければ真昼でもない。
変わりゆく季節の真ん中に、変わりゆく空の色の真ん中に、早すぎる時間の流れをゆっくりと感じさせるようにDanabluの音楽はそっと置いてあるようなイメージがある。
たった1人ではないと思えるような気がする。
1人ではないからどこか少し寂しくて、1人ではないからどこか少しあたたかい。
そういうところが好きだ。
昔好きだった人のことは覚えてはいるけどほとんど忘れてしまったし、
仲間だ、友達だ、大切だと思っていた人は結局今はどうでも良くなって何をしているかの興味も持てずにいるし、
そうやって少しずつ移ろいで行くな、移ろいで行く中でたくさんのものは持っておけないから少しずつ置いてきてしまっている。
でもたまに振り返ると置いてきたものはどうしようもなく美しいフリをしていて後悔に形を変えて追いかけてくるけれど、
そういうものを振り切るために、殺すためにもっと早く走らないといけない。
なかなかうまくいかんなあ。時間もかかる。
いつかそういうものの上に立って笑いたいもんだね。